解決事例
納得できない遺言に対し、遺留分侵害額の満額が提示後一か月で支払われ、スピード解決した事例
60代
女性
神奈川県
被相続人との関係 | 子 |
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主な遺産 | 不動産 |
遺言の有無 | 有 |
主な問題点 | 遺言の有効性・遺留分 |
手続 | 協議 |
背景
ご依頼者様のお母様の相続が発生しました。相続人は、ご依頼者様、ご依頼者様の兄及び姉です。主な相続財産は実家の土地です。その土地は、兄が10分の3、被相続人が10分の7を持っている状況でした。 また、公正証書遺言が残されており、被相続人が兄に土地の持ち分10分の7すべて相続させるという内容でした。このような遺言について納得できないということで、ご相談にいらっしゃいました。
主 張
- ① 遺言が有効かどうか知りたい。
- ② 仮に有効でも遺留分を最大限主張したい。
①については、公正証書遺言で作られていること、作成当時認知症など判断能力を疑わせる状況がないことなどから、遺言が有効であることを前提に、②の遺留分を最大限主張する方向でご依頼をお受けしました。
解決までの流れ
兄に対し、遺留分侵害額請求をしていくこととなりました。具体的には、土地の価格を調査して、それの10分の7に相当する分を計算したところ、約420万円の遺留分侵害額があることが判明し、その内容を相手方に内容証明郵便で送付しました。 その後、兄から当方の主張額を全部のむという連絡があり、通知後一ヶ月程度で全額が支払われました。
相続に関して当事務所にご相談されたい方は、お電話もしくは、お問い合わせページよりご連絡ください。
結果
交渉前 | 交渉後 | |
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0円 | → | 約420万円※この金額は主張額の満額 |
担当弁護士の所感
本件は、遺留分侵害額の内容証明の通知から約一か月で支払われるという、スピード解決の事案でした。このような、スピード解決ができたのも、土地価格調査を複数の観点から行い、計算表などを用いて、わかりやすくこちらの主張内容を根拠を持って提示したということが大きいように思います。
ご本人同士では、家族であるという関係や過去のしがらみなどから、どうしても主観的な内容や感情が混じってしまい、冷静に客観的な解決案を提示するということが難しい場合が多いです。しかし、本件では、早めに当事務所にご依頼頂いたことにより、感情的な面がこじれる前に冷静な話し合いができた案件だと思います。
多くの法的紛争でそうですが、相続の案件でも、最終的には「誰がどのくらいお金や物をもらうのか」という金銭的・物質的な解決を目指さざるをえません。しかし、本人同士での話し合いで必要以上に過去の出来事や法的に関係の薄い事柄を取り上げて話を進めてしまい、感情的な面がこじれてしまうと、互いにしこりを残してしまいます。そうなった後に弁護士に相談や依頼したとしても、紛争が激化、長期化する原因ともなります。本件のように、「少し話がこじれた」「相手方や自分が感情的になっているな」と感じたら、それ以上はご本人同士での話し合いは一旦やめにして、早めに弁護士にご相談されることをお勧め致します。
当事務所では、相続のご相談は初回相談料を50分間無料とさせていただいております。
また、ご面談では、ご相談にいらした方のご要望を伺いながら、法的な観点から、解決に向けた方針をご提案しております。
- 相続財産である不動産に現に住んでいる相続人がいる。
- 相続財産となった不動産はいらないので、代わりにお金をもらいたい。
- できれば調停や裁判をしないで穏便に解決したい。