
40代 女性 神奈川県
| 被相続人 | 叔⺟ |
|---|---|
| 被相続人との関係 | 姪(代襲相続⼈) |
| 相続財産 | 債務、その他 |
| 遺言の有無 | 無し |
| 手続き | 相続放棄 |
背景
ご依頼者は、⻑年交流のなかった叔⺟が亡くなっていたことや、ご⾃⾝が相続⼈になっていることを全く知りませんでした。ご依頼者によれば、叔⺟とは数⼗年にわたり親戚付き合いがなく、誰か分からない」ほど疎遠な状態で、居住地や本籍地も把握していませんでした。
そのような中、⾦融機関から叔⺟を債務者とする⾦銭債務の履⾏を求める催告書が突然届きました。ご依頼者は、催告書を開封したことで初めて叔⺟が亡くなっていたこと、ご⾃⾝が代襲相続⼈となっていること、そして債務が存在することを知りました。
また、叔⺟がいつ亡くなったのかは催告書にも書かれておらず、叔⺟が亡くなってからすでにかなりの期間が経っている可能性もありました(その後の当事務所による⼾籍の収集により、催告書が届いた時点で叔⺟が亡くなってからすでに5年以上が経過していることが分かりました)。
請求額も決して⼩さなものではなく、ご依頼者は「本当に⾃分に⽀払義務があるのか」「今から相続放棄ができるのか」と強い不安を抱えていました。
⼾籍関係が複雑で、ご⾃⾝で⼿続を進めることも難しいと感じたことから、当事務所へご相談いただきました。

主張
- 相続放棄をしたい。
解決までのながれ
当事務所では、まずご依頼者から詳しく事情を伺い、被相続⼈との関係、催告書を受け取った時期、相続開始を知った経緯、⾦融機関への連絡や⽀払いをしていないことなどを確認しました。
その後、職務上請求により、被相続⼈の出⽣から死亡までの⼾籍、ご依頼者の⺟親の死亡が確認できる⼾籍、ご依頼者の⼾籍など、代襲相続関係を証明するために必要な資料を収集しました。あわせて、被相続⼈の最後の住所地を確認し、管轄の家庭裁判所へ相続放棄申述書を提出いたしました。
申述書には、ご依頼者が催告書を受領するまで被相続⼈の死亡や、ご⾃⾝が相続⼈であることを知らなかった経緯を具体的に記載して提出しました。
結果
家庭裁判所において、ご依頼者の相続放棄申述が無事に受理されました。これにより、ご依頼者は被相続⼈の債務を相続しないこととなりました。
担当弁護士の所感
相続案件では、⻑年交流のない親族が亡くなった後、突然債権者から請求を受け、ご⾃⾝が相続⼈であることを初めて知る場合があります。特に兄弟姉妹相続や代襲相続では相続関係が複雑になりやすく「⾃分には関係がないと思っていたのに相続⼈になっていた」という場合もあります。
相続放棄の期間制限は3か⽉とされていますが、上記のような場合には、ご⾃⾝が相続⼈であることを知った時点ですでに被相続⼈の死亡から3か⽉が経過していたということも少なくありません。しかし、相続放棄の期間である「3か⽉」というのは、「被相続⼈の死亡の時から3か⽉」ではなく、「⾃⼰のために相続の開始があったことを知った時から3か⽉」です。
したがって、このような場合でも、被相続⼈の死亡やご⾃⾝が相続⼈となったことを初めて知った時期によっては、相続放棄が認められる可能性があります。もっとも、相続放棄に期間制限があることには変わりがありませんので、上記のような催告書などが届いた場合には、放置をすることなく、すぐに対応することが必要です。
また、特に上記のような兄弟姉妹相続や代襲相続では、相続放棄にあたって裁判所に提出する⼾籍等の数は多く、ご⾃⾝でそれらの⼾籍等を収集することが⼤きな負担となる場合もあります。
相続放棄にあたっては、相続財産に⼿をつけてしまうなどといった⾏為(法定単純承認⾏為)を⾏ってはならないなど、法律で定められたいくつかの守るべきルールがあります。これらのルールを破ってしまうと、相続放棄の効⼒が認められなくなるおそれがあります。
上記のようなご負担やリスクを避けるためにも、相続放棄をご検討されている⽅は、できるだけ早く専⾨家へ相談いただくことをお勧めいたします。
この案件の担当弁護士

弁護士法人シーライト
弁護士 塩谷 恭平
ご相談をしていただいた方の抱えるご不安に誠実に向き合い、できるだけ専門用語を使わずに丁寧に説明を行って、弁護士がどのようなことをサポートできるのかを明確にすることを常に心がけています。



