
40代
男性
神奈川県在住
| 被相続人との関係 | 甥 |
|---|---|
| 主な遺産 | 預貯金、株、不動産 |
| 遺言の有無 | 無 |
| 主な問題点 | 話し合いが進まない |
| 手続き | 遺産分割協議 |
背景
ご相談者は、叔母の相続について相続人が多数かつ高齢である中、誰が相続財産を管理・整理するのか決まらず、手続が進まない状況に悩まれていました。
相続人は、被相続人の兄弟姉妹6名、被相続人の兄弟姉妹の代襲相続人であるご相談者とご相談者の兄弟1名の計8名でした。
被相続人は生前、成年後見制度を利用しており、被相続人の成年後見人であった弁護士から財産管理の引継ぎが行われようとしている段階でした。ご相談者が引き継いで管理する意思を示したものの、これに反対する相続人もおり、誰が管理を担うのかで意見が対立していました。
相続人が多数かつ高齢であるため、率先して手続を進めようとする相続人がご相談者のほかにおらず、さりとてご相談者が自分自身で話し合いを取りまとめることができるかというと現実的ではないことから、本件をご依頼されました。

主張
- 可能な限り現金で法定相続分を相続したい。
解決策(解決内容)
まず相続関係の全体像を把握するため、戸籍・住民票等を各自治体から取り寄せ、法定相続情報一覧図の作成を進めつつ、成年後見人弁護士が保有していた資料を裁判所から入手して内容を精査しました。
本件では、成年後見人であった弁護士が裁判所から相続財産管理人に任命され、同弁護士が財産管理人として相続財産を管理することとなったため、財産管理人と適宜協議しながら手続を進めていきました。
本件では、相続財産管理人に「遺産分割の交通整理役」を期待する相続人が多かったものの、調査の結果、管理人の権限は遺産管理に限定され、遺産の分配を行う権限はないことが明らかになりました。その事情を相続人全員に対し説明し、当事務所が相続人を代表して手続を進めていくことにつき全相続人の同意を取ったうえで、全相続人から意見聴取を行いながら遺産分割協議を進めるという、当事務所が交通整理役として関与する体制を整えたことで、円滑に相続手続を進めることができました。
遺産分割協議の過程で、相続財産に含まれる不動産には、相続人の1人であるAの子Xが居住していることが判明しました。
全相続人の総意は「不動産は売却して代金を分ける」というものでしたが、売却のためには居住している親族の立ち退きが必要です。しかし、Xには引っ越し資金がないため、すぐに売却できない現実的な問題が浮上しました。そこで、先行して預貯金の一部遺産分割を行ない、Aが相続した預貯金をXへ貸与し、Xはこのお金を使って引っ越しを行い、無事に不動産を売却する運びとなりました。
また、遺産分割協議の途中で相続人が亡くなり、さらに相続が発生するという事態が何度も発生し、最終的に相続人が10名となりましたが、当事務所が交通整理役として関与していたことにより、問題が深刻化することなく協議を進めることができました。
結果
すべて現金で法定相続分を相続することができた。
担当弁護士の所感
相続人が多数で、かつ不動産に居住者がいる場合、相続手続は想像以上に停滞しがちです。
「相続財産管理人がいれば何とかしてくれる」と期待されることもありますが、相続財産管理人は遺産の分配役ではないため、遺産分割そのものは相続人側で進めなければなりません。
相続は「誰かが率先して動かないと前に進まない」場面が多くあります。
相続人間の交通整理にお悩みの方、相続財産である不動産に居住する相続人がいて遺産分割協議が進まずお困りの方は、早い段階で専門家に相談することをお勧めいたします。
この案件の担当弁護士

弁護士法人シーライト
代表弁護士 阿部 貴之
相続の話し合いは、ほんの些細なきっかけから揉めてしまうことが意外と多いです。そのような場面で少しでもお力になるべく、初回相談は無料とさせていただいております。



