解決事例
遺言の無効を主張されたがポイントをついた交渉により4ヶ月とかからず早期解決できた事案
60代
女性
被相続人との関係 | 子 |
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主な遺産 | 預貯金 |
遺言の有無 | 有 |
主な問題点 | 遺言の有効性・遺産分割 |
手続 | 協議 |
背景
ご依頼者様の母がお亡くなりになりました。相続人は、ご依頼者様と弟でした。母は亡くなる前に直筆の遺言書を作成しており、「すべての財産をご依頼者様に相続させる。」という内容でした。
母の死後、弟も入れた親族数名と一緒にその内容を見た際には、特に異論はなく、納得した様子でした。しかしその後、弟が弁護士に依頼したようで、内容証明が突然届き、何度かやりとりを行う中で「遺言書は本人が書いたものではないので、法定相続通り1/2を請求したい。被相続人が生前にご依頼者様に200万円を贈与しているようなので、それは特別受益にあたるのではないか。」という内容の連絡が届き、どうにかならないかと当事務所にご相談にいらっしゃいました。
主 張
①200万円はご依頼者様の娘様への贈与だったので、特別受益には当たらず、それは相続財産に含めない。そのうえで、早期解決を図りたい。
解決までの流れ
「遺言の有効性」と「200万円が特別受益にあたるか」という2つの論点について、相手に争われないようにするにはどうすべきか、様々な可能性を想定した上で交渉方法を検討しました。
ご依頼者様もいくらか支払うことは構わないという方針だったので、いくらの提案を行うか、相手方がそれくらいなら良いかなと思える金額の一番低い金額を見定めて提案を行う必要がありました。
相手も泥沼の戦いよりは、早期解決を求めていると推測できたので、着地点から逆算した少し手前の提案を行った所、相手が着地点通りの提案をしてきたので、早期に合意することが出来ました。
相続に関して当事務所にご相談されたい方は、お電話もしくは、お問い合わせページよりご連絡ください。
結果
交渉前は、遺言の無効を主張され、相続財産の600万円に200万円を加えた金額の1/2(法定相続通り)の400万円の請求を求められていましたが、交渉後は250万円の代償金を支払うことで解決することができました。
交渉前 | 当事務所へ依頼後 | |
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400万円の請求 | → | 250万円の代償金 |
担当弁護士の所感
ゴールから逆算した上で、相手をレールにのせる絶妙な提案を最初に行えるかが最大のポイントでした。そのレールに乗るような回答が相手から届いたあとは、必要な手続きを粛々と進めていきました。
最初にどういう提案を行うのか、という点が非常に重要で、最初に渋りすぎると訴訟になってしまうリスクが高まり、最初に譲りすぎても相手から調子に乗った提案をされてしまう可能性があるので、そのままこちらのレールに乗せられるような絶妙な提案を行うことがとても大切です。
数多くの交渉事件をこなしてきた当事務所の強みでもある経験が生きた事案だったと言えると思います。
相手方に弁護士がつき、その要求に対する回答に困った際には、早期に弁護士にご相談されることをお勧め致します。